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【第2章】人事情報システム導入の進め方
[ 更新日 ] 10月22日 14時25分[ 更新者 ] コンサルタント 松木 剛
第1話 企画から導入までのフェーズ

今回は、企画から導入までのフェーズについて簡単に概略をご説明します。

【コトの発端】

まずあなたが人事部員であるか、または人事情報システムの面倒をみている情報システム部員として、例えば情報システム部長から「人事情報システムが乗っているホストコンピュータは、3年後の4月には撤去されることになったので、次のシステムを考えてくれ」といわれたとします。一時ダウンサイジングが流行りましたが、人事システムはその企画から外れ、また2000年問題をなんとかクリアして凌いできた、という設定は多いんですね、これが。ホストコンピュータで行われている人事情報システムは、大半が給与計算が主体で、人事管理をしているといっても、細かい人事管理の機能を揃えているというのはよほど大きな企業か、お金持ちではないでしょうか。せいぜいオンラインで人事台帳、それもかなりイケテナイ人事台帳を人事部員だけに見せてくれる代物が多いと思われます。最近では、給与明細はパソコンで見るとか、401Kの商品を人事のポータルから外部のホームページに繋がって選べる、とか何か難しそうな訳の分からない話が飛び込んできますね。一体何から手をつけたら良いのでしょうか。】

【人事情報システムの導入の動機】

人事情報システムを導入する場合の動機ですが、次の2点にまとめられると思います。しかし現在利用中のシステムが何かしらの理由で使えなくなるので代替システムが必要になっているという意味では同じことです。

1)コンピュータシステムの問題

例えば、ホストコンピュータのリプレース要求が良い例ですが、リース切れになるのでこの際、ダンウサイジングしようとか、ソフトウェアのバージョンサポートが切れてしまうので、もう使えなくなる等。つまり機械仕掛けの期限切れというものです。

2)機能不整合な問題

機能とは人事制度を支えるシステムの機能のことです。人事制度に大きな改革があったが、新制度はシステムの支援がないと運用できない等の理由が考えられます。現行のシステム環境で追加実現できれば良いのですが、開発費用が高すぎたり、機能的に間に合わなかったり。】

いずれにしても、理由があるにはあるのですが、対象が十万円、百万円のことでは済まないだけに、システム更新については簡単に提案を出すことにはとまどいがあるでしょう。どうせやるのなら、という一文が付くのです。】

【人事情報システムの導入の工程】

情報システム導入の手続きは基本的にはどれも同じです。ですから特に人事情報システムだからといって、特徴的なものがあるわけではありません。ズハリ、次の工程になります。

1 企画フェーズ
2 調達フェーズ
3 開発導入フェーズ
4 運用改善フェーズ

私はITコーディネータですからITC仲間から怒られないようにITコーディネータのプロセスでご説明すると、

1 経営戦略策定フェーズ
2 戦略情報化企画フェーズ
3 情報化資源調達フェーズ
4 開発・テスト・導入フェーズ
5 運用サービス・デリバリ・フェーズ

という5ステップになります。これでご説明しても良いのですが、多少まとめて1と2を企画フェーズにしました。


[ご参考]ITCのプロセスはここをご覧下さい。
http://www.itc.or.jp/dlfiles/m_P-guide.pdf

 

【企画フェーズ】

大事なのは企画です。よく「ボタンの掛け違いから起こった悲劇」といいますが、きっちりすっきりスタートさせなければなりません。企画では、動機をよく説明して、関係者の理解をえる必要があります。

シンプルに直接的な動機を満足させるような人事情報システムの導入提案である場合は、こんな面倒なメールマガジンを読む必要はありません。そのものズバリを指摘した社内企画提案を予算部門に持ち込めば良いのです。今回対象としているのは、最終的には社長が出席する経営会議で説明を行う程度の企画と、かなりのプレッシャに悩まされながらプロジェクトを進めていくようなプランです。

こういう人事情報システムは、間違いなく「経営情報システム」です。直接的なシステム更新がどうあれ、近年の人事情報システムはいろいろと面倒です。すなわち、「成果主義」や「人材マネジメント」などというテーマが必ず付いて回りますし、効率化というオマジナイのような目標もなくてはなりません。また、システム導入の費用についてもそれ相応の理由付けが必要です。

結論としては、システム更新の真の理由は本家本元の「経営」にある、とすることがよさそうです。そうでないと新しい人事情報システムの企画は通りません。
とすると、何がスタートなのか。それは「経営目標」です。ITCのプロセスにもありますように、経営戦略ありきでないと説明がつきません。動機の説明は何のために、の繰り返しになります。目的と手段の追求といっても良いかもしれません。「それは何のために?」「分かった、でそれは何のために?」

ITCプロセスでは経営戦略を立てるところから入りますが、このメールマガジンではそれはできている前提から入ります。(※)

【調達フェーズ】

調達というのは、実際に導入を行うパワーを買うというフェーズです。大企業では情報システムを自前で構築するパワーがあるというケースもあるでしょうが、特に人事情報システムでは、システムの前提が手作りではなく「パッケージ」という出来合いのソフトウェアの導入が前提となるので、外部の力を借りることが必要です。導入に必要な人員が内部調達できても、「パッケージ」そのものをどう選ぶかという問題が残ります。

調達という行為は結構難しいものです。「あれが気に入ったからあれにしよう」
と簡単に決められない状況があるのです。いろいろな制約や最良のものを選ぶテクニック的な事、何が一番クリティカルか等を考えていきます。

【開発導入フェーズ】

ここではシステム導入のプロジェクトが中心になります。だからいって、人事の方々の考えるべき事や責任、果たすべき仕事がないわけではありません。何事も他人任せでは成功は覚束ないものです。

プロジェクトマネジメントという面では、これも人事情報システムだからいって特別なものがあるわけではないのですが、ERPやパッケージ導入というやり方に慣れていない前提で、従来の手作りのやり方とは違った面をご説明していきます。

【運用改善フェーズ】

システムが出来上がった後は、運用改善となるわけですが、どうやって問題点を発見するのか、モニタリングって何だとか考えていきます。

またアウトソーシングやBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)等の考え方も出てきていますので、そのあたりも見ていきましょう。

執筆者情報

松木 剛
松木 剛
コンサルタント
人事とITのプロフェッショナル
 
略歴

1979年 慶応義塾大学法学部政治学科卒 大手機械メーカーの人事部、情報システム部、経営企画室のマネジャーなど、勤務20年を経て日本オラクルでERPコンサルタントを5年担当。その後ベリングポイント、NTTデータ経営研究所のコンサルタントや、タタコンサルタンシーサービシズジャパンの人事総務部長を経て現職。

資格・講師
  • 情報処理技術者システムアナリスト ITコーディネータ 早稲田大学 大学院会計研究科 非常勤講師(2009年度~)『人的資源管理』担当
実績
  • ERP人事モジュルー導入プロジェクト(オラクルEBS、SAP等)多数 霞が関業務・システムの最適化計画コンサルティング 公的企業人事情報システムコンサルティング 大手企業企業合併に先行する持株会社化プロジェクト 企業防災計画/BCPコンサルティング 業務効率化/BPO化コンサルティング 人事情報システム導入コンサルティング