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2016
06
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[ SUN ]
【人工知能と人事情報システム】その6
[ 更新日 ] 06月26日 18時02分[ 更新者 ] コンサルタント 松木 剛


4)異動・配置

 人材の配置は人事の最も頭を悩ます仕事のひとつです。しかしまた、人事マンの醍醐味というか、「ヒトを動かす」ことに情熱を注ぐ人も多いことも事実です。しかし、恣意的な計画を立てないかというと、そこも人間がやる限りは保証の限りではありません。人工知能と言わないまでも、勤務管理などのシフト計画作成などは初期のエキスパートシステムでも行ってきました。ルールに従った初期計画を作成するのはAIでというのは、十分考えられるシナリオです。

 事前に適正な情報管理をしておけば、トレイン(玉突き人事とも)の異動計画などの非常に面倒な業務処理は可能になってくるものと思われます。ただ、前提の情報管理が非常に機微な情報やなかなか管理しにくい情報などがある場合は、人間が調整を行うことになるのは当然の帰結です。

 ルールに従うだけではなくAIの次なる利点を活かそうとする場合は、単なる駒廻しのロジックや煩雑な業務処理を自動化する目的だけではなく、異動の目的そのものを効果有らしめる人工知能のメリットが活かされることが必要になります。つまり、組織の競争力を最大限に高める異動を提案するなどの、人間技ではできなかったことへの挑戦です。

 かつて企業では、出先機関(支店や営業所)の組織力を最大にするためのベストミックスは何かということに、心血を注いできたという歴史があります。コンサル会社はそのための様々なメソドロジーを提案してきたと思われますが、有効な運用まで至るのは至難の業だったように思います。

 人事やラインが立案する異動計画は、全体計画として最大効用を産むものにはなりますが、個別に見ると「セカンドベスト」が多かったりします。つまり、個々に見れば会社としても個人の希望という観点からもベストではないというケースです。総和が最大になるということは、より良い組み合わせという結果に繋がる訳で、そのマネジメントが理想的に行われてきたという保証はありません。記録としても、システムは異動計画の背景や甘んじて妥協した内容という情報は含まれていないのです。

 今後AIを使うに当たっては、従来とは比較にならない情報が適用されていくと思いますが、こういったベストミックスの裏に潜む情報や、結果の記録などの多層的な情報管理から、効果を想定できる異動計画の立案が追求されるでしょう。後は野となれ山となれ的な人事異動は一掃されるものと期待されます。

執筆者情報

松木 剛
松木 剛
コンサルタント
人事とITのプロフェッショナル
 
略歴

1979年 慶応義塾大学法学部政治学科卒 大手機械メーカーの人事部、情報システム部、経営企画室のマネジャーなど、勤務20年を経て日本オラクルでERPコンサルタントを5年担当。その後ベリングポイント、NTTデータ経営研究所のコンサルタントや、タタコンサルタンシーサービシズジャパンの人事総務部長を経て現職。

資格・講師
  • 情報処理技術者システムアナリスト ITコーディネータ 早稲田大学 大学院会計研究科 非常勤講師(2009年度~)『人的資源管理』担当
実績
  • ERP人事モジュルー導入プロジェクト(オラクルEBS、SAP等)多数 霞が関業務・システムの最適化計画コンサルティング 公的企業人事情報システムコンサルティング 大手企業企業合併に先行する持株会社化プロジェクト 企業防災計画/BCPコンサルティング 業務効率化/BPO化コンサルティング 人事情報システム導入コンサルティング